仏手師とは、自分の治療技術を誇示し・尊称する言葉ではありません。仏手師には仏弟子という言葉がかけられています。仏(治療)の道を学ぶ者。求道者。道を学ぶ途上の者。という意味を込めています。

決して道を究めた者。頂点に立つ者という名称ではありません。

それは・・・私がまだ鍼灸科2年生の時に遡ります。                    鍼灸のみで生計を立てていくのが困難なことが分かり始めた頃。大きな壁があるのだと理解した頃。自分はこの先どうしたらいいのだろうかと日々悩んでいた時に夢をみました。       

数十年前の夢ですので、記憶も定かではなく、あいまいな夢の記憶です・・・夢の中でも悩んでいた私にある人が言いました「そんなに悩まないで、やさしくする手と治す手を貸してあげるから」そう言ったある人はどんな人だったのか?後光が射していたのか、若いのか・老人か、ご婦人だったのか?まったく記憶にありません。ただ言葉だけが私の脳裏に残っているだけです。

それから数年後私はある患者さんの腰痛の治療していた時、不意に指が滑るように・導かれるようにある部位に指が止まり、軽く押圧したところ。患者さんは「あっそこ!」声高くうめき腰痛が緩解したのです。これがポイント療法の始まりです。その後試行錯誤しながら、研鑽を重ねながら、私の手に治す技術が身に付いていくに従い、あの学生時代に見た夢の言葉を憶いだすことがあります。【やさしくする手と治す手を貸してあげるから】

私の治療の技術はあの人から借りたもの。借りたからには返さなければならないもの。どうやって・・・少しでも苦しむ患者さんを楽にすること。後進の方たちにこの治療技術を伝えること。それが千の手の伝道師の役割だと自分に課しています。

私の夢の話でした(;_;)/~~~